俺の幼馴染はキュートなようです……orz
o川*゚ー゚)o「ねえねえジョル君、今日は何の日か解る?」
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(; ゚∀゚)「……とりあえず、背中に背負った竹は何のつもりだ?」
俺の幼馴染はキュートなようです……orz
o川*゚ー゚)o「じゅーう、きゅーう、はーち――」
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( ゚∀゚)「はいはい、カウントダウンなんてしても答えな――」
o川*゚ー゚)o「なーな、65321ゼロッ! はい時間切れー」
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(; ゚∀゚)「6以降のスピード速いだろ! あとさり気に4を飛ばすな!」
o川*゚ー゚)o「4ってのは不吉な数だ。だから俺は口にしねー」
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(; ゚∀゚)「たった今口にしてるだろ! ってかなんでそんな男前なんだよ!?」
o川*゚ー゚)o「時間切れにより、ジョル君には罰ゲームです」
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( ゚∀゚)「はいはい、とりあえず何をやらせるつもりだ?」
o川*゚ー゚)o「じゃあまずは小手調べに、そこの窓から飛び降りて」
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(; ゚∀゚)「ここ5階だよな!? しかも小手調べなの!?」
o川*゚ー゚)o「うーん、私が何を持っているか解らないかなー……」
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( ゚∀゚)「竹と色紙、ペンにハサミ」
o川*゚ー゚)o「よく出来ましたー。じゃあ何をやりたいかも解るよね?」
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( ゚∀゚)「わかんないんです( <●><●>)」
o川*゚ー゚)o「うーん、ちょっと馬鹿なジョル君ならしかたないね」
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( ゚∀゚)「せっかくボケたんだから突っ込んでくれ……それと万年赤点コースのお前には言われたくない」
o川*゚ー゚)o「正解はー、七夕でーす!」
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(; ゚∀゚)「あー、やっぱ七夕かー…………」
o川*゚ー゚)o「なんなの、その飴だと思って口に入れたらビー玉だったみたいな表情は?」
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( ゚∀゚)「……おい、どうして昨日俺の家で起きた事を知ってるんだよ」
o川*゚ー゚)o「だってジョルジュ君の鞄に飴の袋で包んだビー玉入れたの、私だもん」
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(#゚∀゚)「お前だったのかよ! うっかり飲み込んで窒息死しかけたんだぞ!?」
o川*゚ー゚)o「……まあそれは置いといて、一緒に飾りつけしようよ」
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( ゚∀゚)「俺はもっと追及したいが……それよりキュート、少し言いたい事がある」
o川*゚ー゚)o「何々? ついに告白しちゃうの?」
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( ゚∀゚)「安心しろ、そんな事は未来永劫ないから。それよりキュート、今日は何日だ?」
o川*゚ー゚)o「7月7日の夜10時だよ……アメリカ辺りでは」
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( ゚∀゚)「今現在俺達がいる所、日本の標準時刻で頼む」
o川;゚听)o「……私の脳内時計ではまだ7日だよっ!」
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(; ゚∀゚)「全く、お前は……あと飾りつけは笹にするもんだ。なんで竹を持ってるんだよ?」
o川;゚ー゚)o「だって、学校の裏山にはこれしか無かったから……」
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( ゚∀゚)「……そして一番言いたい事。それは今授業中だって事だ」
俺達に向けられている冷たい無数の目線も、こいつは全然気にしてないようだ。
幸い今の英語教師が大人しい人だから良かったものの……怒りっぽい古典の教師でなくて良かったぜ。
まったく、4時間目まで遅刻して何をしてたかと思えば……一応窃盗罪だぞ、もっと罪の意識を持て。
その後の昼休み、キュートと俺とを職員室へと呼び出す放送が流れてくる。
保護者とでも思われているのか、彼女が騒動を起こす度に俺まで呼び出されているってのが嫌な現状だ。
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(; ‐∀‐) (はあっ……前みたいに俺も怒られるんだろうな)
せめて生活指導の先生で無いことを願いながら、俺は進まない足を無理やり職員室へと向けた。
○ ○ ○
放課後の誰もいなくなった教室、そこには様々な飾り付けがされた竹が飾られている。
そこに吊るされた二枚だけの短冊、赤色と水色のそれらは、窓からの風によってひらひらと舞っていた。
ー【何だかんだいっても、ジョルジュ君が大好きっ!】
ー【もっと平穏に暮らしたい……】
やがて窓から強い風が吹き込み、水色の短冊が竹から離される。
儚げに教室内を舞ったその短冊は廊下側の窓を抜け、どこかへと消えていった。