- 3
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 13:51:19.49 ID:XIqyQEiC0
- 川 ゚ -゚)
公園、という場所は、やたらと人間どもが集まる場所だった。
バリエーションも豊富だ。
太いの細いの、綺麗ブサイク・・・
まあ私はこの公園という場所が好きだ。
とくにベンチ付近は私のテリトリーと化している。
ベンチに座る人間どもは、愛を語るわ、物を食うわ、
なんというか、見ているとそれぞれのギャップが面白い。
- 4
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 13:52:59.37 ID:XIqyQEiC0
- ( ^ω^)テットコテットコ
おっと、今日も人間が来た。
しかし見ているだけというのも物足りなくなってきたな。
うーむ。
川 ゚ ー゚)。0(よし)
------
- 6
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 13:56:37.43 ID:XIqyQEiC0
- ( ^ω^)
色白丸太りの若い男がベンチに座ろうとしていた。
手にはコンビニ、とよばれる店の袋を下げている。
( ^ω^)「ふひー!疲れたお!」
( ^ω^)ドサッ
川 ゚ -゚)・・・
丸太りが座ったのを確認し、私は三つ数を数える。
1、
2、
3。
川 ゚ -゚)キャラン
( ^ω^)
- 8
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:02:57.84 ID:XIqyQEiC0
- 川 ゚ -゚)「うーむ。下界は蒸し暑い」
( ^ω^)
( ゚ω゚)
川 ゚ -゚)「おう人間。大丈夫か」
( ゚ω゚)「あんた何者だお!?」
川 ゚ -゚)「川 ゚ -゚)」
(;^ω^)。0(えー)
想像通りの反応。
実に面白い。
川 ゚ -゚)「人間よ。ちょっと私と話をしないか」
( ^ω^)
( ^ω^)「わかりましたお。でもひとつ」
川 ゚ -゚)「おう」
( ^ω^)「服が色々とアレだと思うんですお」
私の纏っている衣は至って普通なのだが。
下界では『天女の衣』とかいう名前を付けられているアレ。
- 9
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:08:39.33 ID:XIqyQEiC0
- 川 ゚ -゚)「・・・・・・?なにか変か?」
( ^ω^)「変やて!ごっさ変やて!下見えとるがや!
下半身のデリケートエリアが!見えとる!」
川 ゚ -゚)
はて、デリケートエリアとはなんだろうか。
・・・・なんて、ベタな質問はしない。
なんといっても、私は下界に関して博識な女神様だ。
ちょっと人間というものをからかってみたくなる。
川 ゚ ー゚)「おうおう。お前も初心じゃのー!ほれ!見ろ!」
(*^ω^)「何でだろう!ちょっと感じちゃう!ビクンビクン」
( ^ω^)
川 ゚ -゚)
( ^ω^)「捕まりますお?」
川 ゚ -゚)「私は神だといっとろう。問題ない」
( ^ω^)「流石に僕がやばいんですけど」
川 ゚ -゚)「仕方ないな」
川 ゚ -゚)σキャラン
- 11
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:13:16.07 ID:XIqyQEiC0
- ( ^ω^)
川 ゚ -゚)「下界ではこれが流行ってるらしいからな」
( ^ω^)
川 ゚ -゚)「どうだ、似合っているだろう?」
( ^ω^)「似合ってますとも」
( ^ω^)「でもね」
( ^ω^)「下界全体でそれが流行っているわけではないですお」
川 ゚ ー゚)「知っている」
( ^ω^)「では何故」
川 ゚ -゚)「あえて」
( ^ω^)「なるほど」
私が身につけた衣、それは下界のちょっとアレな輩の好む衣。
もちろん、これが下界の流行ではないことは分かっている。
それすなわち、『メイド服』
川 ゚ -゚)「俺すごくね?最強じゃね?」
( ^ω^)「俺が恥ずかしいですお」
- 14
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:18:40.74 ID:XIqyQEiC0
- 川 ゚ -゚)
さてさて
下界の人間には時間がない。
『ゆとり教育』とかいうものを受けて育った人間たちに、ゆとりの欠片すらないのだから。
そんな時間のない下界の人間をからかいつつ、ちょっと話でもしていくか。
川 ゚ -゚)「ときに丸ポチャよ」
( ^ω^)「ブーンですお」
川 ゚ -゚)「ブーンよ」
( ^ω^)「あんたは?」
川 ゚ -゚)「私か?私は、
現世での名前は、『スコチェノフ=ナオエノビッチ=クーリッシュ』」
( ^ω^)「あんた何処の人間だお」
川 ゚ -゚)「長いから『ス=ナオ=クール』で構わん」
( ^ω^)「新ジャンルだな」
川 ゚ -゚)「だろ?」
川 ゚ -゚)「さ。ブーンとやら。お前の幸せを語れ」
- 15
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:21:54.85 ID:XIqyQEiC0
- ( ^ω^)「さてさてここからはブーンがお届けしますお!」
( ^ω^)
僕の幸せ、と聞かれると困る。
僕は今ここにいることが幸せ。
存在している。僕は確かにここに存在している。
僕がこの世界の『n』という構成分子になっていること。
それが僕の幸せですお。
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---
- 17
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:27:07.34 ID:XIqyQEiC0
- 川 ゚ -゚)「つまらん」
(;^ω^)「えぇ!僕はちょっと哲学的にやってみたんですお!?
こういう話の方が面白いんじゃないかお!?」
川 ゚ -゚)「神様はな、理屈が嫌いでな」
川 ゚ -゚)「いただろう?『アリストテレス』だの『シェークスピア』だの。
あいつらが生きていた時期から私は下界を覗いているが、
わたしはどうもああいう輩は好かんよ。気にくわん。
というか、世界を三人称視点でしか見られん奴は死ねばいい」
( ^ω^)「なんという」
川 ゚ -゚)「子供じみてるくらいが丁度いいんだ。
私たち神は、お前たちの母親みたいなものだからな。
もっと、なんだ。本能で幸せと思えることを話してみなさい」
( ^ω^)「わかったお」
( ^ω^)「僕の幸せなんて、これくらいしかないお」
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- 18
名前:私は哲学者が大好きだ:2009/07/11(土) 14:35:44.61 ID:XIqyQEiC0
- ( ^ω^)
僕には、幼馴染がいるお。
その子は昔から僕といっしょだったお。
ξ゚听)ξ
僕は彼女を『ツン』と呼んでるお。
その子はいつも僕をボロカスに言うんだお。
ξ゚听)ξ「ちょっとつぶれ甘食!」
こんな感じだお。まあ昔からこんな体型だったから無理もないお。
でも、僕はそんな彼女が時にみせる無邪気な笑顔が好きなんだお。
ξ゚听)ξ「ばかブーン!遊ぶわよ!」
毎日僕は彼女と遊んだお。
とてもたのしかった。本当だお。
そのうちに、僕も彼女も大人になっていったお。
でも僕たちの縁は切れなかったお。
大人になって、仕事をして。
僕は一人前を目指したお。
そして僕は、ずっと彼女に対して抱いていた感情を打ち明けたお
- 20
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:39:23.37 ID:XIqyQEiC0
- ( ^ω^)「ツン・・・」
ξ゚听)ξ「なによ」
( ^ω^)「僕はずっと君を見てきたお。
ちっちゃい頃からずっと。
その頃からずっと思ってたことを言うお」
ξ///)ξ「な、なによ・・・」
( ^ω^)
( ^ω^)「歯に青ノリついてるお」
ξ゚听)ξ「えっ」
( ^ω^)「えっ」
ξ゚听)ξ
ξ゚听)ξ「死ね」
ξ#゚听)ξつ)メω^)
僕は、今まで気になってきたことを打ち明けたんだお。
やっと伝えられたお。それが、僕の幸せなんだお。
------
---
- 22
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:46:06.65 ID:XIqyQEiC0
- 川*゚ ー゚)「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
( ^ω^)「最高に面白いでしょwwwwwwwwwwwwwwwww」
川*゚ ー゚)「下界ぱねぇwwwwwwぱねぇっすwwwwwwwwww」
( ^ω^)「ちなみにその子とは先月結婚しました」
川*゚ ー゚)「青ノリwww夫婦wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
川^ω^)「今夜、君の青ノリにダイブしたい・・・」キリッ
川///)ξ「やあ・・・磯の香りしちゃうのぉ・・・」
川*゚ ー゚)「ワロチwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
( ^ω^)「気に入ってもらえて光栄ですお」
川*゚ ー゚)「気に入ったwwwお前最高wwwww」
川 ゚ -゚)キリッ
川 ゚ -゚)「面白い話を聞かせてくれてありがとう。
お礼といっては何だが、お前の望みを叶えてやろう」
( ^ω^)「神様ってマジだったの?」
川 ゚ -゚)「マジです」
( ^ω^)「なんと」
- 24
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:52:02.56 ID:XIqyQEiC0
- 川 ゚ -゚)「さあ望みを言いなさい」
( ^ω^)「世界を俺に下さい」
川 ゚ -゚)「却下」
( ´ω`)ショブーン
川 ゚ -゚)「お前もっと考えろよ物事を」
( ^ω^)「それなら・・・」
( ^ω^)「僕たちが、健やかに生きていけるようにしてくださいお!」
川*゚ -゚)「わかりましたぁご主人様っ!」キャピルンッ
( ^ω^)「ふざけろ糞女神」
川 ゚ -゚)「ま、お前たちの今後次第だね。
上から見といてやるから、お前たちは人生を謳歌しなさい。
私がちょっとだけお前たちを守ってやる」
( ^ω^)「うん」
川 ゚ -゚)「さあ、私は消えるぞ。
弁当を食わねばいかんのだろう?
じゃあな。愉快な人間」キャラン
(;^ω^)「消えた・・・・マジモンやで・・・」
- 27
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:55:42.75 ID:XIqyQEiC0
- 川 ゚ ー゚)
くくく、と腹で笑う。
なかなかに面白い人間だ。
青ノリのオチは秀逸だった。
これだから人間の話は止められん。
それにしても、この公園にはいろんな人間が来る。
さっきから走り回っているガキども。
公園の隅に座っている男ども・・・あれは変態の部類だな。
この『メイド服』とやら、動きづらいったらありゃしない。
さっさと衣を変えよう。
っと、また誰か来たようだ。
さーて、今度はどんな話を聞かせてくれるのか。
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