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( ^ω^)がξ゚听)ξを止めるようです
1 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:18:48.96 ID:J1NsWxHM0
今から投下します。

( ^ω^)がξ゚听)ξを止めるようです
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1173960096/l50


2 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:19:35.20 ID:J1NsWxHM0
第二話


空調の音の上に、下校途中の生徒の声が重なる。

僕は白いシーツの筒に向かって歩いている。

あと、数歩の位置。

そこで、足を止めた。

(;^ω^)「(…なんか、すごーく嫌な予感がするお…)」

よく考えればこの部屋に人の気配はない。

それが僕の気持ちを躊躇させた。

(;^ω^)「(ツンのプリンを間違って食べてしまったときと同じような感じ
        がするお・・・。防衛本能がこの筒を拒んでるお…)」

僕はもう一度その筒をまじまじと見てみる。

長さは170cmくらい。1枚のシーツではなくて、複数のシーツで凹凸が出来ないように
包まれてる感じだ。

3 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:20:14.53 ID:J1NsWxHM0
(;^ω^)「(でも、やっぱり気になるお…)」

僕は手を伸ばした。


(;^ω^)「や、やっぱりやめとくお!一回教室に戻るお!」

一人だと言うのに僕は声を出し、手を下ろして振り返った。

振り返った先。

そこにツンがいた。


4 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:20:57.46 ID:J1NsWxHM0
(;^ω^)「わっ!!ツン!!ツンかお!びっくりしたお!」

ξ;゚听)ξ「え?どうしたの?あたしはちょっとトイレにいってきただけよ。
      ブーンこそなにをしt……!!」

ツンの目が鋭く動き、僕の後ろの一点で固まった。

(;^ω^)「どうしたのかお?あ、この筒かお?
       僕も気になってたんだお!」

ξ;゚听)ξ「ちょ!!!駄目!!それは触っちゃ駄目!
      ………って伊藤先生が言ってた!」

(;^ω^)「そ、そうなのかお?危なかったお…
      もうちょっとで触るところだったお!
      …そういえば、伊藤先生はどこだお?姿がみえないお…」

ξ;゚听)ξ「い、伊藤先生は急用が出来たってさっき出ていったわよ」


5 名前: お猿さん(catv?) :2007/03/16(金) 14:21:12.31 ID:xuOcGNAJ0
支援

6 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:21:57.49 ID:J1NsWxHM0
( ^ω^)「そうかお…。お礼を言いたかったのに残念だお…。
      ま、明日でもいいかお。
      じゃあツン、いっしょに帰ろうだお。
      勉強、教えてお」

ξ;゚听)ξ「あ、ブーン、そのことだけど…今日は無しにして!!
      ちょっと、用事が出来たの!先に帰ってて!」

( ^ω^)「そうなのかお?じゃあ、僕待ってようかお?」

ξ;゚听)ξ「い、いいわよそんなの!すごく時間かかるみたいだから!じゃあね!」

(;^ω^)「ちょ、ツン、わかったから押すなお。
       っと、じゃあ、先に帰っとくお。勉強しててわからないことがあったら
       メール送るお。
       じゃ、また明日だお!」

ξ;゚听)ξノシ「う、うん!また明日!バイバイ」


7 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:23:00.63 ID:J1NsWxHM0
ーーーガラガラ

ピシャリ

(;^ω^)「(変なツンだったお…そういえば頭痛はいいのかお?
      まぁ、見た感じ大丈夫そうだったし、きっと治まったんだお)」


鞄を取りに教室に戻り、教室に残っていた友達と少だけ話した。
時間を見ると結構経っていたので、別れを告げて僕は家路についた。



8 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:24:35.21 ID:J1NsWxHM0
*


('A`) 「なぁ、ショボン」

(´・ω・`)「なんだい?」

('A`) 「お前って、格ゲーうまいのな」

(´・ω・`)「そうかな。今回はたまたまさ」

(;'A`) 「たまたまだぁ…?」

ゲームセンターに入っていきなりショボンは格闘ゲームで厨キャラを使って
連勝しているオタクゲーマーに挑戦、3対0で勝利した。

(たぶん)プライドを傷つけられたオタクゲーマーは次々とコインを投入して
ショボンに挑戦するも、目下10連敗中だった。


9 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:25:10.91 ID:J1NsWxHM0
(´・ω・`)「んーー、筋肉隆々。
      これだから格ゲーはやめられない」

デュクシ、ガスガスボカボカチュドーンデュクシデュクシチャリーンデッテイウデッテイウ
ドーンデュクシ、ガスガスボカボカチュドーンデュクシデュクシチャリーンデッテイウデッテイウ
ドーン


K.O

(´・ω・`)「あ、また勝っちゃった。今日は運がいいなぁ」

(;'A`)「(決して弱そうな相手じゃないんだけどなぁ…ショボン恐るべし)」


デュクシ、ガスガスボカボカチュドーンデュクシデュクシチャリーンデッテイウデッテイウ
ドーンデュクシ、ガスガスボカボカチュドーンデュクシデュクシチャリーンデッテイウデッテイウ
ドーン


10 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:26:06.39 ID:J1NsWxHM0

('A`)「…頭文字Dでもやるかな…」

チャリーン

('A`) 「(今日こそ拓海に勝つ!勝つ!勝つ!
     前回は油断したが、今度こそ!)」

ブイーンブゥーンブワァーンブヒーンプシューギャギャギャドカブシャー
゙イーンブゥーンブワァーンブヒーンプシューギャギャギャドカブシャー
ワァーンブヒーンプシューギャギャギャドカブイーン

you lose…

('A`) 「…」

小学生「兄ちゃん、負けたんならどいてよ。後ろ詰まってるよ」

('A`) 「…ああ」

小学生「よーし!今日こそ文太を倒すぞーーーー!!」
小学生2「この前の拓海は楽勝だったよなーー!!」


11 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:26:46.33 ID:J1NsWxHM0
('A`) 「(…外の風でも、あたりにいくかな…)」

外に出て、風を浴びた。

店内のタバコのにおいから開放されて、すこし気分がよくなった。

少し遠い目をして景色を眺めた。

そのドクオの姿は、正直、キモかった。


12 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:27:38.63 ID:J1NsWxHM0
*


もうなにも考えたくなかった。

自分になにがあったか。ここでなにがあったか。

もう、なにも。

ξ;;)ξ「うっ…うっ…」

あふれる涙はとどまることを知らない。

次から次に溢れては、床を濡らしていく。

考えたくもないのに、脳は勝手にイメージを作り出す。

ξ;;)ξ「うっ…うっ…うっ…」


13 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:29:22.51 ID:J1NsWxHM0
頭が痛くなって、もう、たえられないくらい痛くなって、
どうなった?

世界の色が変わって、時がとまって、

ξ;;)ξ「うっ…うっ…うっ…うっ…」

振り返ると、小さな女の子がいて、

ξ;;)ξ「うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…」

その子が笑いかけたと思ったらまた頭痛が始まって、

そして、世界が元に戻り始めて、

ξ;;)ξ「うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…」


14 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:30:27.35 ID:J1NsWxHM0
時間が戻って、

シーツが白くなって空が青になって、

ξ;;)ξ「うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…」

自分の手が音を立てて形が変わっていって、

ξ;;)ξ「うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…」

助けを呼ぼうと、呼んだ伊藤先生に向かって、

ξ;;)ξ「うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…うっ…」

黒くて光る、得体の知れない弾丸のようなものを発射した。

ξ;;)ξ「うぁぁぁぁぁぁあああああああああああぁあああん!!!」


もう、泣くしかなかった。

15 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:31:42.11 ID:J1NsWxHM0
私が、伊藤先生を殺した。

今はもうもとの姿に戻っているが、紛れもない、この手で。

心臓を撃ち抜かれた伊藤先生は糸が切れたマリオネットのように倒れた。

それを、私は、まるでブラウン管から覗くように見ていた。

先生が崩れ落ちる間際、一瞬だけだったが、また世界が暗転した。

そこで、私は脳裏に響く女の子の声を聞いた。

『あ な た は も う の が れ ら れ な い』

ξ;;)ξ「うぁぁぁぁぁぁあああああああああああぁあああん!!!」

もうなにも考えたくなかった。

自分になにがあったか。ここでなにがあったか。

そして、これからどうなるのか。

もう、なにも。


16 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:33:14.36 ID:J1NsWxHM0
*



(;^ω^)「Did you know that that that that that boy used was wrong?
      な、なんだおこれ…こんなの訳せる訳ないお…」

模範解答を取り出す。

( ^ω^)「あの少年がつかったあのthatが間違っていることにあなたは気付いていましたか?」


(^ω^)…


(;^ω^)「この問題作ったやつ冗談抜きで十回死んだほうがいいお…。
      大体、僕にとってアルファベットは武器でしかないのに」

お腹がグーっと鳴いた。

( ^ω^)「お腹空いたお。もう六時だお。カーチャンにご飯作ってもらうお」


17 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:34:04.81 ID:J1NsWxHM0
勉強に没頭しているうちに外はすっかり暗くなっていた。

カーテンを閉めて電気をつけた。そして大きく伸びをした。
1階に下りていこうとしたとき、ベッドの上で携帯電話が振動し始め、ライトが青く光った。

( ^ω^)「(メールかお…。あ、ツンかお?今日はごめんね、今度お返しするね♪みたいな
       ところかお。フヒヒ)」

from:(−_−)

to:内藤

sub:big news!!

本文:早く学校来い!大ニュースだ!
   保健の伊藤先生が死んだらしい!今学校にパトカーとか警察とかすげぇいっぱいいるよ!
   うわさでは、どうも伊藤先生は殺されたかもしれないらしい…
   どうせテストは中止になるだろうよ!
   勉強なんてやめて学校来い!!


18 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 14:34:25.34 ID:cG6F4PG2O
しえん

19 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:35:15.31 ID:J1NsWxHM0
(;^ω^)「(…そんな、伊藤先生が…?!
       しかも…殺された…?)」

脳が自動的に事態の解釈を進めていく。

今日保健室で何があった?僕も不審に思ったことがあったじゃないか。

あの、白い筒。

あれに包まっていたのは伊藤先生だったのか?

考えはそこでとまらない。その後起こったことを思い出す。

(;^ω^)「(…まさか…!!)」

僕は最悪の想像をしてしまっている。
絶対に信じたくない。…だけど、もうそのことで僕の頭はいっぱいになっていた。

(;^ω^)「(ツン…!!君なのかお…!!??)」

携帯電話をポケットに突っ込み、上着を1枚取り出すと僕は家を飛び出した。



20 名前: 竹やり珍走団(埼玉県) :2007/03/16(金) 14:35:31.51 ID:InzL7PcL0
支援

21 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:36:38.53 ID:J1NsWxHM0
*

外は寒かった。

鞄は教室に置きっぱなしで私は学校を出て、制服のままで町を歩いてる。

ξ 凵@)ξ「…」

一体…私はどうすればいいのだろう?

家にももう帰りたくない。学校にも、もう行けない。

枯れたと思っていた涙がまた溢れてくる。

ξ;凵G)ξ「ブーン…ねぇ、あたし、どうすればいいの?」

ブーンに会いたかった。さっきは咄嗟に突き放してしまったけど、今はどうしようもなく
ブーンに会いたかった。

声が聞きたかった。


22 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:37:49.02 ID:J1NsWxHM0
自然と計帯電話に手が伸びる。

電話…してみようか?

ぜんぶ、ブーンに話してみようか?

ブーンなら、私を救ってくれるかもしれない。

発信ボタンを押すのをためらっているうちに、着信音と共にメールが届いた。

ξつー;)ξ「ブ、ブーンかしら?…あ、あれ、違う。
       ヒッキー君・・・?」

本文:早く学校来い!大ニュースだ!
   保健の伊藤先生が死んだらしい!今学校にパトカーとか警察とかすげぇいっぱいいるよ!
   うわさでは、どうも伊藤先生は殺されたかもしれないらしい…
   どうせテストは中止になるだろうよ!
   勉強なんてやめて学校来い!!



23 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:38:56.17 ID:J1NsWxHM0
………

町の喧騒が増した。
晩御飯の仕度を急ぐ主婦、学校帰りの学生が笑いながら歩いている。

電車の走る音、車の走る音、自転車のベルの音。

もう、すべてが鬱陶しかった。

ξ 凵@)ξ「……」

携帯電話の電源を切った。

画面が消える間際に見た時間は、六時を示していた。



24 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:40:33.71 ID:J1NsWxHM0
*


(-_-)「内藤!!こっちだ!」

(;^ω^)「ハァハァ、走って来たから疲れたお・・!」

学校にはパトカーに警官、そして野次馬の人だかりが出来ていた。
警察によって学校の門は封鎖され、その門の前にはテレビ局のカメラマンもいた。

(;^ω^)「ヒッキー、事の顛末をkwsk」

(-_-)「校内を巡回していた警備員が保健室で伊藤先生が死んでるのを発見したんだって!
    シーツに包まれてた…とか」

(;^ω^)「(シーツ…やっぱり…)」

(-_-)「警察が門封鎖してっから中に入れないんだよ。くそう…気になるよなぁ!」

('A`) (´・ω・`)「ブーン!ヒッキー!!」


25 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:41:51.05 ID:J1NsWxHM0
(;^ω^)「ドクオ!ショボン!」

(;'A`) 「伊藤先生が亡くなったってのは、ほんとか!?」

(;^ω^)「どうやら…本当らしいお…」

(;'A`)「……」

(;´・ω・`)「でも、なんで…?」

(;^ω^)「そ、それは…」

僕は知ってるんじゃないのか?

これは、ツンがやったことなんじゃないのか?


26 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:42:51.42 ID:J1NsWxHM0
(-_-)「今それを警察が調べてると思うんだけど…あれ、内藤?どうした?  
    顔色悪いぞ?」

(;'A`)「顔色悪いって言ったら、ツンはどうしたよ?ヒッキー、ツンにもメール
    送ったんだろ?」

(-_-)「うん。送ったんだけど…」

('A`) 「あぁそうか…風邪だっけか?これないのかもな」

(´・ω・`)「ブーン?ツンのこと送っていったんだよね?」

皆の視線が、僕に集まる。

(;^ω^)「…みんな、悪いお。僕はちょっと用事を思い出したお!!
       先に帰るお!!」

27 名前: 黒板係り(コネチカット州) :2007/03/16(金) 14:44:10.07 ID:vPppyKg7O
支援

28 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:45:48.50 ID:J1NsWxHM0
(;'A`)「ぁあ!?…っておいブーン、待てって!!」

待ってなどいられるか。

僕は振り返って走り始めた。

どこに行くなんてきまってない。

ただ、ツンを探さなければならない。

携帯電話を取り出し、ツンの番号を引っ張り出す。

(;^ω^)「頼むお!ツン!出てくれお!!」

陽はすでにおちていて空は暗く、持ってきた上着1枚では肌寒く感じた。


ーーーーー第二話「僕とツン(2)」完


29 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:48:16.25 ID:J1NsWxHM0
>>28

間違いがあったので投下しなおします。


(;'A`)「ぁあ!?…っておいブーン、待てって!!」

待ってなどいられるか。

僕は振り返って走り始めた。

どこに行くなんてきまってない。

ただ、ツンを探さなければならない。

携帯電話を取り出し、ツンの番号を引っ張り出す。

(;^ω^)「頼むお!ツン!出てくれお!!」

陽はすでにおちていて空は暗く、持ってきた上着1枚では肌寒く感じた。


ーーーーー第二話「僕とツンと(2)」完



30 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 14:56:45.44 ID:J1NsWxHM0

>>5 >>18 >>20 >>27

支援、本当にありがとうございます。
すごく、励みになりました。

第二話はこれで終わりです。

第三話はまた明日投下します。




31 名前: 林業(富山県) :2007/03/16(金) 15:08:51.71 ID:sd7Rgm800
д゚ ) このスレでですか

32 名前: 名無しさん@(不明なsoftbank) :2007/03/16(金) 15:15:29.08 ID:J1NsWxHM0
>>31
えっと、
残ってればこのスレに投下しますし、なければまた立てます。


33 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 15:25:08.50 ID:cG6F4PG2O


34 名前: お猿さん(catv?) :2007/03/16(金) 15:29:19.79 ID:xuOcGNAJ0
乙!
これは間違いなく良作

35 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 16:02:26.06 ID:cG6F4PG2O


36 名前: 国際審判(群馬県) :2007/03/16(金) 16:04:24.18 ID:fyzco9Xt0
ほ〜ら☆
えっちなものだよぉ〜
(携帯可)
http://newsstation.info/up/img/ns18854.htm

37 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 16:37:03.51 ID:cG6F4PG2O
ほしゅ

38 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 17:11:20.58 ID:cG6F4PG2O


39 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 17:56:39.64 ID:cG6F4PG2O
しゅ

40 名前: 黒板係り(コネチカット州) :2007/03/16(金) 18:01:44.16 ID:vPppyKg7O


41 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 18:35:14.66 ID:cG6F4PG2O


42 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 18:55:46.02 ID:cG6F4PG2O


43 名前: 大道芸人(catv?) :2007/03/16(金) 19:10:51.11 ID:pKUr+qCa0


44 名前: 黒板係り(コネチカット州) :2007/03/16(金) 19:13:56.24 ID:vPppyKg7O


45 名前: 高校教師(熊本県) :2007/03/16(金) 19:18:32.07 ID:PhN7CbXr0


46 名前: 黒板係り(コネチカット州) :2007/03/16(金) 19:19:42.00 ID:vPppyKg7O


47 名前: 主婦(香川県) :2007/03/16(金) 19:20:30.60 ID:X58epjBK0
ごめん、つまんないから投下しなくていいやwww

48 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 19:49:44.28 ID:cG6F4PG2O


49 名前: 高校教師(熊本県) :2007/03/16(金) 19:52:59.39 ID:PhN7CbXr0


50 名前: 理系(福岡県) :2007/03/16(金) 20:07:28.16 ID:HBBg+JoK0


51 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 20:18:40.33 ID:cG6F4PG2O


52 名前: 理系(福岡県) :2007/03/16(金) 20:19:07.85 ID:HBBg+JoK0


53 名前: 高校教師(熊本県) :2007/03/16(金) 20:30:56.57 ID:PhN7CbXr0


54 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 20:54:55.23 ID:cG6F4PG2O


55 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 21:20:25.29 ID:cG6F4PG2O


56 名前: 理系(福岡県) :2007/03/16(金) 21:54:10.27 ID:HBBg+JoK0


57 名前: 理系(福岡県) :2007/03/16(金) 21:54:47.85 ID:HBBg+JoK0


58 名前: 理系(福岡県) :2007/03/16(金) 21:55:08.60 ID:HBBg+JoK0


59 名前: 理系(福岡県) :2007/03/16(金) 21:57:27.04 ID:HBBg+JoK0


60 名前: 理系(福岡県) :2007/03/16(金) 21:57:52.69 ID:HBBg+JoK0


61 名前: 理系(福岡県) :2007/03/16(金) 21:58:30.98 ID:HBBg+JoK0


62 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 22:02:42.33 ID:cG6F4PG2O


63 名前: 高校教師(熊本県) :2007/03/16(金) 22:15:43.64 ID:PhN7CbXr0


64 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 22:15:51.99 ID:cG6F4PG2O


65 名前: 高校教師(熊本県) :2007/03/16(金) 22:16:31.96 ID:PhN7CbXr0


66 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 22:29:26.94 ID:cG6F4PG2O


67 名前: 高校教師(熊本県) :2007/03/16(金) 22:44:13.56 ID:PhN7CbXr0


68 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 23:01:33.39 ID:cG6F4PG2O


69 名前: 高校教師(熊本県) :2007/03/16(金) 23:02:41.51 ID:PhN7CbXr0


70 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 23:21:00.99 ID:cG6F4PG2O


71 名前: 大道芸人(catv?) :2007/03/16(金) 23:26:06.07 ID:pKUr+qCa0


72 名前: 高校教師(熊本県) :2007/03/16(金) 23:27:49.58 ID:PhN7CbXr0


73 名前: 2軍選手(四国) :2007/03/16(金) 23:30:16.98 ID:UYhhUewaO


74 名前: 留学生(ネブラスカ州) :2007/03/16(金) 23:46:20.38 ID:cG6F4PG2O


75 名前: 高校教師(熊本県) :2007/03/16(金) 23:47:08.78 ID:PhN7CbXr0


76 名前: パート(コネチカット州) :2007/03/16(金) 23:55:10.73 ID:n0HVP1bfO


77 名前: 黒板係り(コネチカット州) :2007/03/16(金) 23:57:50.52 ID:5HVaUyeJO


78 名前: デスラー(兵庫県) :2007/03/17(土) 00:00:07.35 ID:kVotw0iB0
俺の学校の保健の先生伊藤だぞ
ガチで

79 名前: 留学生(熊本県) :2007/03/17(土) 00:11:42.33 ID:9wjW0P2e0
>>78
空気嫁

80 名前: 三銃士(ネブラスカ州) :2007/03/17(土) 00:23:30.50 ID:pE9MlBLTO


81 名前: 留学生(熊本県) :2007/03/17(土) 00:25:20.21 ID:9wjW0P2e0


82 名前: 三銃士(ネブラスカ州) :2007/03/17(土) 00:51:31.58 ID:pE9MlBLTO


83 名前: 不動産鑑定士(茨城県) :2007/03/17(土) 00:52:16.85 ID:LRJ2Ny+C0


84 名前: 三銃士(ネブラスカ州) :2007/03/17(土) 01:08:23.54 ID:pE9MlBLTO


85 名前: 機関投資家(catv?) :2007/03/17(土) 01:14:13.01 ID:qhsPZ/LQ0


86 名前: 運び屋(大分県) :2007/03/17(土) 02:45:46.81 ID:B6hyut1X0


87 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 03:51:04.30 ID:Y2s3HiYi0
保守。

88 名前: きしめん職人(コネチカット州) :2007/03/17(土) 06:21:02.86 ID:kYe4vOMSO


89 名前: 留学生(熊本県) :2007/03/17(土) 07:50:49.32 ID:9wjW0P2e0


90 名前: 三銃士(ネブラスカ州) :2007/03/17(土) 10:02:07.90 ID:pE9MlBLTO


91 名前: パート(コネチカット州) :2007/03/17(土) 10:04:57.63 ID:yfvXQ0LvO


92 名前: 相場師(九州) :2007/03/17(土) 10:12:44.52 ID:vuOfvpokO

ヒッキーの癖に情報通な件

93 名前: 名無し募集中。。。(コネチカット州) :2007/03/17(土) 12:16:07.12 ID:yfvXQ0LvO


94 名前: 留学生(熊本県) :2007/03/17(土) 12:17:23.27 ID:9wjW0P2e0


95 名前: 渡来人(九州) :2007/03/17(土) 14:14:51.52 ID:UAwU1/kbO
保守

96 名前: 三銃士(ネブラスカ州) :2007/03/17(土) 16:09:52.12 ID:pE9MlBLTO


97 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 17:08:20.60 ID:Y2s3HiYi0
ho

98 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 17:50:08.02 ID:Y2s3HiYi0


99 名前: 三銃士(ネブラスカ州) :2007/03/17(土) 18:44:36.74 ID:pE9MlBLTO


100 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:30:05.08 ID:hvKNCeZT0
保守してくださった皆様感謝します。

第三話、投下します。


101 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:31:20.02 ID:hvKNCeZT0
まとめサイト様
http://boonsoldier.web.fc2.com/tomeru.htm

まとめサイト様にはいろいろ迷惑かけて申し訳なかったです。


102 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:32:33.60 ID:hvKNCeZT0
第三話


真っ暗で何も見えない。

真っ暗な空間に、私だけポツンと一人。

ξ゚听)ξ「…ここは…?」

どこ?

周りは暗闇しかない。

どこまで続いているかわからない黒い空間が、ずっと。

ξ゚听)ξ「……」

……

103 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:33:11.26 ID:Y2s3HiYi0
ktkr

104 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:33:45.27 ID:hvKNCeZT0
夢?

だとしたらどこからが夢?

この夢から覚めれば、明日もまた学校に行く用意をして、髪を整えて、
ブーンの家に行ってブーンを起こして、いつもの1日が始まる?

頭痛に苦しむ必要もない、体にも異変はない。
…伊藤先生を殺したりもしない。

そんな普通の1日がまた始まる?

『残 念 だ け ど』

ξ 凵@)ξ「……っ!!」

不意に、頭に響く声。

背後に人の気配を感じ、さらに声が響いた。

『それはないわね』

振り返ると、そこには暗転した世界で見た、

(*゚ー゚)

少女がいた。

105 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:35:17.07 ID:hvKNCeZT0
*

(*゚ー゚)『……』

ξ゚听)ξ「…また、あなた」

(*゚ー゚)『……』

ξ゚听)ξ「あなたは一体なんなの?」

(*゚ー゚)『しぃ』

ξ;゚听)ξ「…しぃ…?」

しぃ。

多分この少女の名前なのだろう。

でも、私が聞きたいのはそんなことじゃない。

ξ;゚ー゚)ξ「…しぃ、あなたに聞きたいことがあるの」


106 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:35:46.24 ID:hvKNCeZT0
(*゚ー゚)『なぁに?』

吐き出せる相手は、この子しかいない。

怒りの矛先を向けられるのも、この子しかいないんだ。

ξ♯゚听)ξ「あなたは一体何者なの!?ここは一体どこなの!?
       何であなたはここにいるの!?
       あたしにとりついて、一体何がしたいの!?」

力の限り叫んだ。

まだ、これだけでは終わらない。

ξ♯゚听)ξ「あたしの体はどうなったの!?あなたが何かしたんでしょ!?
       あの手はなに?あたしは先生に何をしたの!?」

何故私がこんな目にあうのか。どうして普通の明日を迎えられないのか。

涙がこぼれる。

107 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:36:21.17 ID:Y2s3HiYi0
しえん

108 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:37:20.44 ID:hvKNCeZT0
ξ;;)ξ「なんで、あたしなの…!?どうしてあたしがこんな目にあうの…!?」

(*゚ー゚)『…』

ξ;;)ξ「答えてよ……!」

(*゚ー゚)『…ごめんなさい、今は言えないわ』

ふざけんな。

人の体に勝手なことしておいて、何も言わない?

ξ;;)ξ「なにを…勝手なことを…!」

(*゚ー゚)『あなたとはまた会うわ。段々と話していってあげる』

ふわっと、しぃの体が浮く。


109 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:37:43.29 ID:hvKNCeZT0
ξ;;)ξ「…!」

(*゚ー゚)『また会いましょう、ツン。そうだ、お別れの前にあなた、自分の
     右腕を見て御覧なさい』

ξ゚听)ξ「…右腕?」

(*゚ー゚)『じゃあね』

ξ゚听)ξ「ちょっと…!待ちなs…」

そう言いかけたところで、しぃの姿が消えた。

私は、暗闇の中に一人残された。

ξ゚听)ξ「…」

右腕…

しぃが言っていた。

恐る恐る左手を動かして右腕を触ってみる。


110 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:38:22.75 ID:hvKNCeZT0
ξ 凵@)ξ「…!」

…私の腕の感触じゃない。

もっと、なにか、別の。

もっと固くて鉄みたいな…

ξ゚听)ξ「…っ!!」

思い切って、見てみる。




ξ 凵@)ξ「…あ、ぁあ」

見たくなかった。

一瞬で目を背けてしまったが、もう脳裏に焼き付いてしまった。

ξ 凵@)ξ「…ぁあぁ」


111 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:38:46.35 ID:hvKNCeZT0
黒光りする長いバレル。

それが数本同じ方向を向いて固定されている。
腕の根元には、恐らくマガジンであろう四角い箱がついていた。

私はこれを映画とかで見たことがある。

もう一度、恐る恐る見てみる。

目は背けられなかった。

間違いなかった。

ーーー私の腕が、機関銃ようになっていた。

ξ;凵G)ξ「いやぁあぁあぁああああああああああああ!!!!」

暗闇の中で、私の叫び声だけがこだました。

頭を抱えようにも、抱える腕が私にはないのだ。



112 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:38:46.79 ID:Y2s3HiYi0
しえん

113 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:39:11.79 ID:hvKNCeZT0
*

『…現在、電波の届かないところにいるか、電源が入っておりません…』

(;^ω^)「つながんNEEEEEE!!!」

街中で大声をあげてしまった。
人々の視線が僕に集中する。

でも、そんなことに構っていられなかった。

僕はツンを探さなければならない。

でも、ツンはどこに?

(;^ω^)「携帯つながらねぇんじゃどうしようもないお…!!」

焦る。


114 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:40:15.56 ID:hvKNCeZT0
(;^ω^)「ツンが行きそうなところに手当たり次第行くしかないお…」

ツンが好きな場所・・・行きそうな場所…

(;^ω^)「たくさんありすぎるお!!」

それでも行くしかない。

本屋…百円均一…ドラッグストア。

(;^ω^)「いないお!!」

マクドナルド…モスバーガー…ケンタッキー。

(;^ω^)「ここもいないお…!!」

帰りにいつもいっしょに寄っているコンビニ…長話をする公園のベンチ。

(;^ω^)「ツン…どこにいるんだお…」

115 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:40:51.01 ID:hvKNCeZT0
走り回りすぎて、疲れた。ひざがもう笑っていた。

(;^ω^)「(日ごろの運動不足が祟ったお…こんなことならもっと
      運動しとけばよかったお…)」

思わず僕は地団駄を踏んだ。一体、どうすればいい?

(;^ω^)「歯痒いお…」

もう一度電話をしようと発信履歴を開いたとき、バイクのエギゾーストノートと共に、
どこからか僕を呼ぶ声がした。

('A`) 「ブーン!!」

(;^ω^)「ドクオ!!」

スカイウェイブに乗ったドクオが、改造マフラーの音を鳴らしてやってきた。

(´・ω・`)「やぁ、お待たせ」

(;^ω^)「ショボン!」

その後ろからはZXに乗ったショボン。


116 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:41:23.89 ID:Y2s3HiYi0
しえん

117 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:41:36.28 ID:hvKNCeZT0
('A`) 「…ツンを、探しに行くんだろ!?」

(;^ω^)「…!なんでそれを…?」

(´・ω・`)「何年間友達やってると思ってんのさ。
      事情はわからないけど、僕たちもいっしょにツンを探すよ!」

('A`) 「ほら、乗りな!…本来は女の子を乗せるためのシートなんだがな…
    今日は特別だ!ほら、40秒で仕度しな!」

投げられるヘルメット。

(;^ω^)「…二人とも、すまないお…!
      恩に、きるお!」

ヘルメットを受け取ると、僕はドクオのバイクに飛び乗った。

('A`) 「で、どこに行けばいいんだ?」

(´・ω・`)「確かに。ツンはどこにいるのか検討はついているのかい?」

( ^ω^)「それは…」

今までずっと探しても見つからなかった。

あと、僕が知っているツンが行きそうな場所は、ひとつしかない…!


118 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:42:03.97 ID:hvKNCeZT0
( ^ω^)「僕とツンがはじめて会った場所…十年以上前に、
     引っ越してきたばかりで迷子になっていたツンに、僕がはじめて会った
     場所があるお!」

('A`) 「おお!!で、そこはどこだ!?」

思い出す。

十年以上前、迷子になっていたツンと、虫取りに来ていた僕がはじめて
会った場所。

( ^ω^)「ラウンジ山の、展望台だお!」

('A`) 「おk!!まかせな!!」

ドクオが操るスカイウェイブは、このときだけはフェラーリよりも
確実に速いように、僕には感じた。


119 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:42:13.86 ID:Y2s3HiYi0
しえん

120 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:43:09.57 ID:hvKNCeZT0
*


ξ 凵@)ξ「……ぁぁぁああああ!!」

飛び起きた。

ξ;゚听)ξ「はっ…ゆ、夢…?」

反射的に、右腕を見る。

ーーーちゃんと、普通の右腕がついている。

ξ;゚听)ξ「夢…だったの?」

私は確か、ラウンジ山の展望台までやってきた。
そして、ベンチに座って町の様子を眺めていた。

そして、眠ってしまった…?

それで、夢を見ていた…?

ξ゚听)ξ「…」


121 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:43:29.84 ID:hvKNCeZT0
性質の悪い夢。

私をどこまで追い詰めれば良いのだろう。

体を起こし、乱れた髪をなおした。

そのとき、コツン、と言って靴に何かが当たった。

ξ゚听)ξ「…?」

屈んで拾い上げてみると、それは黒くて冷たい鉄の塊だった。

形は、口紅のようだったがまったく違うものだと、私でもわかった。

ーーーこれは、弾丸だ。

ξ 凵@)ξ「…やっぱり…」

夢なんかじゃ、なかったんだ。

……


122 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:43:52.68 ID:Y2s3HiYi0
しえん

123 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:44:16.86 ID:hvKNCeZT0
……


バララララ……

不意にヘリコプターの音が耳に入ってくる。

そうだ、この辺は自衛隊の駐屯地があるところだった。

耳を押さえる。

もう、何も聞きたくない。

車の音も、クラクションの音も。

風の音も。飛行機の音も。

ξ 凵@)ξ「……………い…」


124 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:44:53.47 ID:hvKNCeZT0
バラララララララララララララ……

ξ 凵@)ξ「…………さい…」

バララララララララララララララララ…………

ξ 凵@)ξ「………るさい…」

バララララララララララララララララララララララ…………

ξ 凵@)ξ「…うるさい」

もう、なにも。

ξ 凵@)ξ「聞きたくない!!」

『じゃあ
  こ わ し ち ゃ え ば い い ん じ ゃ な い?』

ξ 凵@)ξ「!!!!!」

少女の言葉を脳裏に聞いた直後、意識を残したまま私の体は私の支配下を離れた。


125 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:45:28.59 ID:Y2s3HiYi0
しえん

126 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:45:34.96 ID:hvKNCeZT0
*


副操縦士「あれ、なんなんですかね?」

操縦士「ん?」

ラウンジ山の展望台付近で、何かが光っているのに副操縦士は気付いた。

操縦士はちらりと見て、

操縦士「おおかた、夏にあまった花火を見つけて冬の花火も良いとかいって
    楽しんでるやつらだろ」

副操縦士「そんな!市販の花火の光がこんな遠くから見えるわけないです!」

操縦士「おいおい、そんな熱くなるなよ…」

操縦士は渋々とその光を眺めてみる。

そして、目を疑った。

あれは…

127 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:46:43.37 ID:hvKNCeZT0
操縦士「おい!双眼鏡!」

副操縦士「は、はい!」

操縦士「冗談じゃねぇぞ…あれは…」

人だった。

体中から光を発して、右腕には空母搭載の機関銃のようなものがついている。

そして、その背中から、羽のようなものが生え始めていた。

副操縦士「…まるで天使だ…」

副操縦士が感嘆の声を漏らす。

操縦士「…おい」

副操縦士「はい?」

操縦士「全力で逃げるぞ」

128 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:46:53.22 ID:Y2s3HiYi0
しえん

129 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:47:47.51 ID:hvKNCeZT0
副操縦士「何故です?これは上に報告するべきです!」

操縦士「…あいつ、俺を見て『逃げて』って言いやがった!!!」

次の瞬間、光に包まれた人間は大きく飛び上がり、上昇。

その右腕の機銃をこちらに向けた。

直後、連続した光が見えたかと思うと、機体に大きく衝撃が走った。

操縦士「ぅぁあ!!」

副操縦士「ひ、被弾しました!!ろ、ローターをやられました!
     …これは…落ちます!!」

操縦士「ま、まだ諦めるな!!…まだ飛べる!!民家には絶対に落とすな!」

副操縦士「操縦不能です!!」

130 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:48:11.99 ID:hvKNCeZT0
コックピットのウインドウに何かが落ちる音がして、彼らは顔を上げた。

そこにいたのは、右腕に機銃を装備し、背中には羽を生やした…

操縦士「…女の子…?」

副操縦士「…泣いて、いる…?」

そして、それが彼らの最後の言葉となった。

ウインドウに突きつけられた右腕の機銃から、連続して弾丸が射出された。

それは機体を引きちぎり爆散させ、彼らの肉体を破壊した。

その女の子の口が最後に、『ごめんなさい』と言っていたのを彼らは見ることが
出来なかった。

ーーーーーー第三話「そして、彼女は」完


131 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:48:43.05 ID:Y2s3HiYi0
しえん

132 名前: 相場師(中国・四国) :2007/03/17(土) 19:49:42.71 ID:b36oicgSO
サンダーッ!

133 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:52:05.89 ID:hvKNCeZT0
以上で、第三話は終了です。

支援してくださった方、感謝します。

で、暇なんで第四話もついでに投下しようと思いますが、どうでしょう?
明日のほうがいいでしょうか?

134 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:53:47.80 ID:Y2s3HiYi0
投下・・・してほしいです

135 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 19:57:39.78 ID:hvKNCeZT0
じゃあ投下しますか。


でもどうも誤字脱字が多いので校正してからにしますね。

じゃあ、九時くらいから第四話投下します。

136 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 19:58:42.56 ID:Y2s3HiYi0
wktkして待っとく

137 名前: 作家(ネブラスカ州) :2007/03/17(土) 20:00:01.12 ID:A27IgPNYO
C

138 名前: AA職人(九州) :2007/03/17(土) 20:02:48.56 ID:jQtlu4hkO
wktk

139 名前: AA職人(関東・甲信越) :2007/03/17(土) 20:22:09.23 ID:jkAljp3vO
オレンジ?

140 名前: パート(コネチカット州) :2007/03/17(土) 20:46:44.70 ID:yfvXQ0LvO
wktk

141 名前: 舞妓(新潟県) :2007/03/17(土) 21:00:12.36 ID:XxmRNNAi0
やっと追いついたw支援

142 名前: ネコ耳少女(コネチカット州) :2007/03/17(土) 21:05:53.54 ID:kHbYquubO
支援

143 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:08:14.88 ID:hvKNCeZT0
第四話


暗くて寒い夜空に、大きな花火が出来上がった。

空を飛んでいたヘリコプターが、突然爆発したのだ。

爆風が破片を運び建物に傷を与え、風圧で割れたガラスの音に人々は悲鳴をあげた。

(;'A`) 「 おいおい、なんかやべぇぞ!!」

(;^ω^)「…ヘリコプターが爆発した…?」

つんとした燃料のにおいが風に流されて鼻に届く。

(´・ω・`)「ラウンジ山の方向だね」

(;^ω^) 「ツン…!!」


144 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:09:27.11 ID:hvKNCeZT0
ツン、もしそこにいるのならば無事でいて欲しい。

僕が、今すぐ…!

(;^ω^)「ドクオ!もっとスピード出すお!!」

(;'A`) 「おお!しっかりつかまれ!」

(´・ω・`)「こっちが近道だよ!」

空を見上げるために止まっている車の間を縫って、
僕たち三人はラウンジ山を目指してひた走る。


145 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:09:50.00 ID:hvKNCeZT0
*


今度は、羽が生えた。

そして、空を飛んだ。

少女の声が脳裏に響いた直後、私は自分の体のコントロールを失った。

体が光りはじめたと思ったら、右腕がメキメキと音を立てて形を変えていった。

そして、夢で見た、あの機関銃の形になった。
その大きさに制服の袖は耐え切れずに破れた。

次いで、背中に異変を感じた。

もぞもぞとした感触の後に、制服が破れ、そこから羽が飛び出してきた。

それは羽というよりは羽のように加工されている金属の板で、その根元には
戦闘機のアフターバーナーを小型化したようなものがついていた。


146 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:10:55.37 ID:hvKNCeZT0
私は抗った。

嫌だ。

こんなの嫌だ。

何故私がこんな目にあうのか、と再び脳内で叫ぶ。

パニックに陥りながらも、手足を動かすために力を入れようとする。

意識はあるが、体に力が入らない。体が言うことを聞かないというのはこのことだった。

そしてまた声が響いた。

『さ ぁ 、は じ め ま し ょ う』

ξ 凵@)ξ「…!!」

その言葉で、しぃが何をしたいのかが判ってしまった。

上空のヘリコプターに向かって、必死で叫んだ。


147 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:11:22.56 ID:hvKNCeZT0
お願い、逃げて!

もう、私にはどうしようもならない。

お願いだから、逃げて!

飛び上がって、右腕を構える。巨大な機関銃なのに軽く感じる。

空薬莢を撒き散らしながらの連射。ヘリコプターは避けることもできない。

爆発して煙を上げる。

アフターバーナーに点火、加速。

あっという間にヘリコプターのコックピットに張り付き、操縦士に向かって機銃を突きつける。


148 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:13:38.73 ID:hvKNCeZT0
しぃ!お願いだからやめて!!

涙が流れた。

空薬莢を再び撒き散らして弾丸が発射され、操縦士二人の体を破壊した。

私は、ごめんなさい、としか言えなかった。

二人の断末魔は、爆発の音にまぎれて聞こえなくなった。


149 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:16:04.21 ID:hvKNCeZT0
*


ξ;;)ξ「しぃ!!あなた…!!」

『あ な た が う る さ い っ て い た ん で し ょ ?』

ξ;;)ξ「だからって、殺すなんて、そんな…!!」

『わ た し は 殺 す た め に 生 ま れ た 。
 破 壊 と 殺 戮 だ け が 私 に 与 え ら れ た プ ロ グ ラ ム』

ξ;;)ξ「プロ、グラム…?」

『プ ロ グ ラ ム は も う 起 動 し て し ま っ た 。』

ξ;;)ξ「何を…訳のわからないことを…」

『私 は す べ て を 破 壊 す る 。
 あ な た は も う 逃 れ ら れ な い 。』

なんなんだ、一体。

150 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:18:04.71 ID:hvKNCeZT0
プログラム…?

破壊と殺戮だって…?

ξ;;)ξ「あなたは…一体なんなの…!?」

『しぃ。人造細胞、しぃ。』

ξ;;)ξ「人造、細胞…?」

そこで、声は聞こえなくなった。

体は地上に近づき、羽と機関銃はまだそのままだったが、
段々と体のコントロールが戻ってきた。

まるで金縛りから解かれたようだった。

その時、遠くから聞きなれた声が聞こえてきた。


151 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:19:57.24 ID:hvKNCeZT0
私の名前を呼んでいる。

??「ツン!!ツン!!いるのかお!?いたら返事してお!」

ξ;;)ξ「ブーン…??」

??「ツーーーーン!!」

ξつ;)ξ「ぶ、ブーン!!私はここにいr…」

そこまで言って、思い出した。

今の自分の姿を。

??「返事が聞こえたお!!ツンはここだお!!」

ξ;;)ξ「い、嫌っ…」

自分のこんな姿を、見られたくない。

ましてブーンに。

(;^ω^)「ツン!!」


152 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:23:05.84 ID:hvKNCeZT0
ドクオのバイクに乗って、ブーンが現れた。
後ろにはショボンも続いていた。

(;'A`)「…!!」

(;´・ω・`)「!!??」

右腕は機関銃。

背中には羽。

こんな姿が普通に見える訳がない。

(;^ω^)「ツ…ツン…その姿は…」

ξ;;)ξ「い、嫌…」

(;^ω^)「その右腕と…背中の羽は…」

ξ;;)ξ「嫌ああああああああああああ!!!
      見ないでぇぇぇぇえええええええ!!!!」

ラウンジ山に、私の叫び声が響く。

ヘリコプターの消火のために出動している消防車の音が、それにかき消された。


153 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 21:23:40.66 ID:Y2s3HiYi0
sien

154 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:24:37.69 ID:hvKNCeZT0
*


(;^ω^)「ツン!!」

ようやく見つかったツンの姿に、僕は目を疑った。

いつも僕をぽかぽか叩いていた彼女の右腕は機関銃に成り代わり、
いつもくすぐっては笑わせていた背中からは羽のような金属板が突き出していた。

そのどれもが彼女の皮膚を突き破って生えていた。

そして、体は空に浮いている。

ξ;;)ξ「お願い…見ないでよ…」

(;^ω^)「ツ、ツン…!!」

(;'A`) 「さすがの俺でもこれは理解できねぇぞ!」

(;´・ω・`)「……」

僕はどうすればいいんだ?

僕には、一体何ができるんだ?


155 名前: 車内清掃員(広島県) :2007/03/17(土) 21:24:52.29 ID:uOU/3QRs0
支援するっ

156 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:25:37.36 ID:hvKNCeZT0
ξ;;)ξ「ブーン…私…こんな、こんな体に…」

(;^ω^)「ツン…」

そのとき、

『あ な た た ち は だ れ ?』


(;^ω^)「…!?」
(;'A`)「!!」
(;´・ω・`)「!」

不意に頭に鳴り響く声。

(;´・ω・`)「なんだ…?頭に直接声が…!?」

ξ;;)ξ「やめて!!しぃ!ブーンたちだけはだめ!!」

(;^ω^)「ツン…いったい何を言って…!?」


157 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:26:07.47 ID:hvKNCeZT0
『私 の プ ロ グ ラ ム は 殺 戮 と 破 壊』

ξ;;)ξ「お願いだからしぃ!もうやめて!
      逃げて!ブーン!!早く!!」

(;^ω^)「ツ、ツン…?」

何のことだか判らない。

まず、この声はなんだ?

そして、しぃってなんだ?

逃げろって、誰から?

頭の解釈が追いついていかない。

(´・ω・`)「…!!」


158 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:26:58.30 ID:hvKNCeZT0
ブォォォォォン!!

ショボンが急にバイクのエンジンをふかす。

(´・ω・`)「ドクオ!早くエンジンを回せ!逃げるぞ!!」

(;^ω^)「ショボン!何言ってるn…!!」

言い終わる前に、ドクオはセルを回してバイクを急発進させた。

あわててドクオの背中にしがみつく。

そして、次の瞬間にはさっきまで僕らが止まっていたところの地面がめくれ上がった。

(;^ω^)「!!」

ツンの右腕がこちらを向き煙を出し、、彼女の足元には空の薬莢が転がっていた。


159 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 21:27:03.38 ID:Y2s3HiYi0
しえん

160 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:27:42.36 ID:hvKNCeZT0

(;'A`)「急げ!!山を降りるぞ!しっかりつかまっとけブーン!!」

(;^ω^)「止めるお!!ドクオ!まだツンが…!!」

(;'A`) 「馬鹿かお前は!あの腕を見ただろう!!あれは…もうお前の知っているツン
     じゃないんだよ!!」

(;^ω^)「そんな…!!」

(;´・ω・`)「ここで死んでしまってはもう何もできない…!ここは逃げるときだ!
      耐えるんだ、ブーン!ここは踏みとどまるときだ!」

(;^ω^)「ショボン…!!」

後ろを振り返る。

そして叫んだ。

(;^ω^)「ツーーーーーーーン!!!!」


161 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 21:27:54.79 ID:Y2s3HiYi0
しえん

162 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:28:18.84 ID:hvKNCeZT0
ξ;;)ξ「しぃ!お願いだからやめて!!みんな!早く逃げてぇ!」

ツンの羽が展開される。体に光があつまる。

ξ;;)ξ「お願い…もう、私にこれ以上…!!」

ツンとの距離が離れる。

登ってきた道を、僕たちはまた下り始めた。

命をかけて。


163 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:28:41.33 ID:hvKNCeZT0
*


彼我の相対速度の差は圧倒的だった。

アフターバーナーに準じるものを背中に搭載したツンの速度に、
ドクオとショボンのバイク如きが敵うはずもなかった。

(;'A`)「ショボン!!追いつかれるぞ!」

(;´・ω・`)「くぅ…!!」

後ろでチカチカ光ったと思うと、 轟音とともに道がはげていく。

(;´・ω・`)「(まずいな…これではいつか必ずつかまる…!なにか…方法を…!!)」

( ;ω;)「おっ…おっ…ツン…ツン!!」

(;'A`)「泣くな!!ブーン!!諦めるな!諦めたらそこで試合終…って、ぅああ!!」

(;´・ω・`)「ドクオ!!」


164 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 21:29:54.69 ID:Y2s3HiYi0
しえん

165 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:30:37.91 ID:hvKNCeZT0
破壊された道路にバイクのタイヤが突っかかり、僕とドクオの乗ったバイクはバランスを崩した。

(;'A`) 「なにを…!!」

ドクオは必死でバランスを保とうとした、が、無理だった。

(;^ω^)(;'A`)「うぁぁぁああああああああああああ!!!」

そのままバイクから投げ出された。

(;^ω^)「痛…!!」

(;'A`)「いってぇ…」

路肩の茂みに落ちたのとヘルメットのおかげで死にはしなかったが、
体の痛みは激しかった。

そこへツンが迫る。

(;^ω^)「…ツン!」

(;'A`)「…こ、これはもう駄目かもわからんね…」


166 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:31:21.81 ID:hvKNCeZT0
ツンは僕たちの数メートル手前でホバリングしている。右腕がこちらに向けられる。

ξ 凵@)ξ「…誰か…た、助けて…なんかもう、頭の中がはっきりしな…」

(;´・ω・`)「ブーーーーーーン!!ドクオーーーーーーー!!」

ショボンの叫び。

『 さ よ う な ら 』

またあの声が響いた。

もう、駄目なのか?

( ゚ω゚)「…ぁ、ああああ」



167 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 21:31:47.78 ID:Y2s3HiYi0
しえん

168 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:34:11.89 ID:hvKNCeZT0
…ごめん、ツン。

僕はもう君を救えそうにないよ。

もっと君といっしょにいたかった。

怒られても叩かれてもいいから君と一緒にいたかった。

そういえばテスト期間中なんだったっけ?

また君に勉強教えてほしかったなぁ…

もう一度君が教えてくれるなら僕は100点だって取ってやるよ。

今まで、ずっといっしょだったのに…ここでお別れだね。

ねぇ…ツン、もしかしたら僕は…

そこまで考えて、

僕は目を閉じた。


169 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:35:13.25 ID:hvKNCeZT0
*

その時、

???「ジョルジュ!!スティンガー!!」

その叫び声とともに、ツンの体が爆発した。

まぶたの裏側がいきなり明るくなった。

(;^ω^)「おおおおおおおおおおおおお???!!!」

(;'A`)「今度はなんだ!?」

爆風を感じて目を開けた。

ツンの羽が前方に展開され爆発から身を守っている。

(;゚∀゚)「ちぃっ!防御しやがったか!」

どこから現れたかわからないが、一人の背の高い男がバズーカみたいなものを
背負って僕らの前に立っていた。


170 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 21:35:27.81 ID:Y2s3HiYi0
しえん

171 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:35:55.16 ID:hvKNCeZT0
川;゚ -゚)「予想できたことだ。早く装填しろ!次がくるぞ!」

そしてもう一人、髪の長い女性。

( ゚∀゚)「あいよ!そうだ、クー!チャフだ!あいつにはそいつが効くはずだ!」

川;゚ -゚)「任せろ!ジョルジュ」

クーと呼ばれた女性が手榴弾のようなものを投げる。

破裂。

爆発は起らずにアルミホイルの切れ端のようなものがあたりに広がった。

( ゚∀゚)「よし!もう一発もらっときな!」

ジョルジュと呼ばれた男が、ツンに向かって銃口を向けた。


ーーーーーーー第四話「覚醒」完



172 名前: 女性の全代表(関西地方) :2007/03/17(土) 21:38:11.22 ID:ozH6mG4V0
これってまとめサイトみたいなものある?


173 名前: 車内清掃員(広島県) :2007/03/17(土) 21:39:56.66 ID:uOU/3QRs0
>>172
>>101


174 名前: ホテル勤務(岡山県) :2007/03/17(土) 21:40:20.68 ID:1hRmK5N60
これ何て最終兵器彼女?

175 名前: 消防士(catv?) :2007/03/17(土) 21:41:04.40 ID:Y2s3HiYi0
乙!
なんという展開


>>172
>>101

176 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:42:57.62 ID:hvKNCeZT0
これで第四話は終わります。

支援感謝します。

>>174

それは絶対言われると思ってました…


177 名前: 女性の全代表(関西地方) :2007/03/17(土) 21:44:25.41 ID:ozH6mG4V0
>>173
>>175

thx!


178 名前: 車内清掃員(広島県) :2007/03/17(土) 21:45:27.80 ID:uOU/3QRs0
今日はこれで終わりかな?

179 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:46:34.97 ID:hvKNCeZT0
>>178

今日はこれで終わります。

次は…明日、出来ればってところです。

180 名前: 公務員(埼玉県) :2007/03/17(土) 21:51:16.72 ID:WzCeGznC0
>>176
あれよりはマシな出来にしてくれよ

181 名前: 車内清掃員(広島県) :2007/03/17(土) 21:52:17.92 ID:uOU/3QRs0
乙!!

182 名前: クリエイター(千葉県) :2007/03/17(土) 21:53:18.89 ID:hvKNCeZT0
>>180

がんばります。

努力しますが、なにせ処女作なもので。



183 名前: 機関投資家(catv?) :2007/03/17(土) 21:54:08.37 ID:qhsPZ/LQ0
乙だねー

184 名前: フート(東京都) :2007/03/17(土) 22:26:32.93 ID:7AnM4pbQ0


185 名前: すっとこどっこい(東京都) :2007/03/17(土) 23:06:06.53 ID:3QH86Jx90
si

186 名前: 留学生(熊本県) :2007/03/17(土) 23:27:13.60 ID:9wjW0P2e0
no

187 名前: 果汁(catv?) :2007/03/18(日) 00:14:34.52 ID:cLtInWQV0
保守

188 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/18(日) 01:03:23.95 ID:Zfp72NFA0
なまえ欄復活☆

189 名前: 新宿在住(東京都) :2007/03/18(日) 01:34:33.59 ID:tRwTyx7y0
もうもどってね?

190 名前: ツアーコンダクター(大分県) :2007/03/18(日) 01:39:52.36 ID:Zfp72NFA0
戻ってるしww

191 名前: 果汁(catv?) :2007/03/18(日) 02:31:23.87 ID:cLtInWQV0
ho

192 名前: 果汁(catv?) :2007/03/18(日) 03:48:33.99 ID:cLtInWQV0


193 名前: 2軍選手(新潟・東北) :2007/03/18(日) 04:37:42.32 ID:GJVyrFuBO
 

194 名前: 2軍選手(関東) :2007/03/18(日) 04:51:40.47 ID:U9mvvTP2O


195 名前: わさび栽培(関西・北陸) :2007/03/18(日) 05:01:57.77 ID:6eVY/nCJO
面白くなってきたほす

196 名前: 乳母(コネチカット州) :2007/03/18(日) 07:46:25.30 ID:HPAFxdO7O
ハナクソ

197 名前: 牛(コネチカット州) :2007/03/18(日) 07:48:24.81 ID:VDn2ZljqO
おはよう保守

198 名前: 住職(徳島県) :2007/03/18(日) 07:51:33.57 ID:cGeV2ex00
待つお( ^ω^)つξ゚听)ξ

199 名前: VIPからきますた(コネチカット州) :2007/03/18(日) 08:40:42.53 ID:vg+cprsjO
(´・ω・`)ショボーン

200 名前: VIPからきますた(コネチカット州) :2007/03/18(日) 09:01:28.53 ID:vg+cprsjO
('A`)うはwwwみなぎってきたwwwwwww

201 名前: VIPからきますた(コネチカット州) :2007/03/18(日) 10:44:19.06 ID:vg+cprsjO
保守

202 名前: ハンター(ネブラスカ州) :2007/03/18(日) 12:47:02.62 ID:CzhoHDQ9O


203 名前: 相場師(関東・甲信越) :2007/03/18(日) 13:50:41.40 ID:p6ZD7jFTO


204 名前: 書記(関西・北陸) :2007/03/18(日) 14:40:42.63 ID:un9vi/nVO
hstk

205 名前: 果汁(アラバマ州) :2007/03/18(日) 15:38:57.48 ID:cLtInWQV0
ho

206 名前: 2軍選手(新潟・東北) :2007/03/18(日) 16:14:35.55 ID:GJVyrFuBO
syu

207 名前: 通訳(広島県) :2007/03/18(日) 16:20:49.08 ID:tYpisMBq0
ho

208 名前: 絢香(福岡県) :2007/03/18(日) 16:28:22.68 ID:2/Ip6+kl0
shi

209 名前: 通訳(広島県) :2007/03/18(日) 17:25:37.24 ID:tYpisMBq0
no

210 名前: 通訳(広島県) :2007/03/18(日) 17:50:42.33 ID:tYpisMBq0
a


211 名前: 中学生(熊本県) :2007/03/18(日) 17:52:29.71 ID:bSFFWsMY0
ki

212 名前: 通訳(広島県) :2007/03/18(日) 18:20:35.07 ID:tYpisMBq0
uhyo----------!!

213 名前: 通訳(広島県) :2007/03/18(日) 19:08:23.58 ID:tYpisMBq0
apec

214 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:20:33.80 ID:hoKdVAdP0
お待たせしました。

第五話、投下します。

215 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:21:00.63 ID:hoKdVAdP0
第五話


男がスコープを覗いた。

(;゚∀゚)「あ!!」

川;゚ -゚)「どうした!?」

(;゚∀゚)「チャフ撒いたらスティンガーもロックできねぇじゃん!」

川;゚ -゚)「ちょwww馬鹿か!」

『 邪 魔 を す る な 』

声が響く。

爆煙が風に流され、ツンは羽を広げた。右腕の機銃はこちらを向いたままだ。

(;゚∀゚)「やっべ!クー!!任せた!」

川;゚ -゚)「無茶振りktkr!ロックしないでいいからとにかく撃て!」

男が引き金を引いた。

発射されたミサイルは直後にツンが放った機銃の弾丸に遮られ空中で爆発した。


216 名前: 2軍選手(新潟・東北) :2007/03/18(日) 19:21:15.19 ID:GJVyrFuBO
━━━(゚∀゚)━━━

217 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:22:20.38 ID:hoKdVAdP0
(;'A`)「うわっ!!」

(;゚∀゚)「ぉお!やるな!」

(;^ω^)「あ、あんた達は誰なんだお!?ツンを殺す気かお!?」

(;゚∀゚)「こんなもんであいつを殺せたら苦労しねぇよ!足止めさ!
     …ほら、いつまでも寝転がってないで早くそのバイクに乗れ!逃げるぞ!」

ξ 凵@)ξ『 邪 魔 を す る な 』

(;^ω^)「…!!」
(;'A`)「!!」
(´・ω・`)「!!}

頭に響く声が、ツンの声に変わった。いや、変わったというより、重なった。

今まで聞こえていた声に、ツンの声が重なって聞こえた。


218 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:23:31.91 ID:hoKdVAdP0
川;゚ -゚)「(進行が予想外に早い…!!これはうかうかしていられないな)」

ツンの羽の根元、アフターバーナーの辺りから肩に向けて四角い箱が二つ現れた。それぞれ丸い穴が三つづつ
三段にわたってあいている。

(;゚∀゚)「クー!あれはミサイルだ!撃ち落せよ!」

川;゚ -゚)「また無茶振りか…!」

毒づきながら、女性は両手で拳銃を取り出す。
二丁拳銃だ。

ξ 凵@)ξ『 さ よ う な ら 』

バシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュ…

連続した発射音のと共に大量のミサイルが打ち出された。計十八発。

女性は銃を構える。


219 名前: 2軍選手(新潟・東北) :2007/03/18(日) 19:24:11.28 ID:GJVyrFuBO
sien

220 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:24:52.36 ID:hoKdVAdP0
川;゚ -゚)「(M92は十五発…二丁で三十…外せるのは十二発か!)」

引き金を引いた。

次々と鳴る発砲音。そして遅れて響く爆発音。

川;゚ -゚)「っ!!」

爆発が次々に発生する。

(;^ω^)「おおおおおおおおおお!!」

(;'A`)「ああああああああああ!!!!」

(;゚∀゚)「てめぇら!叫んでないでこの隙にバイクに乗れ!」

爆発音は続く。

(;'A`) 「ぶ、ブーン!こっちだ!」

(;^ω^)「わかったお!」

爆風の中、バイクまで走る。

221 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:25:54.21 ID:hoKdVAdP0
(;゚∀゚)「どうだ!?まだ動くか!?」

(;'A`) 「俺のスカイウェイブはそんなに柔じゃねぇよ!!
      ブーン、乗ったか!?」

(;^ω^)「乗ったお!」

川;゚ -゚)「(…17、18!!)ジョルジュ!これで全部だ!」

爆発音が止んだ。辺りは爆煙でいっぱいだった。

( ゚∀゚)「さすがだな!ぴったり十八発だったな。よし、逃げるぞ!」

男性と女性は路肩に止めてあった車に乗り込んだ。

( ゚∀゚)「お前ら!俺たちにちゃんと付いてこいよ!!」

男が窓から叫ぶ。

(;'A`) 「は、把握!」

スキール音を上げながら煙の中を一台の車と二台のバイクは山を降りる。

途中、後ろを振り返って見たが爆煙がひどくてなにも見えなかった。

ただ、ツンが追ってくる様子はなかった。


222 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:29:04.64 ID:hoKdVAdP0
PM21:00

半日前の今頃、ツンが僕を起こしにきていっしょに学校に行っていたなんて信じられなかった。

今日はいろんなことが、ありすぎた。

携帯電話を取り出すとメールが届いていた。

from:カーチャン

to:ブーン

sub:

本文:今どこにいるの?晩御飯できたよ。帰ってきなさい。

( ^ω^)「…カーチャン…」

ごめんね、カーチャン。まだ帰れそうにないよ。

to:カーチャン

本文:ごめんだお、カーチャン。まだ帰れないから先にご飯食べてていいお。
   今日は帰りが遅くなるかもしれないけど、心配しなくていいお。

223 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:30:29.20 ID:hoKdVAdP0
返信したらすぐに電源を切った。

カーチャンのことだからすぐにまた返信がくるのだろう。

でも、今日はとても帰れそうにない。

( ゚∀゚)「…お前らも難儀だったな」

男がそういって僕たちにカロリーメイトを投げてきた。

受け取る。

家を出たときはおなかがすいていたのに、今となってはとても食べる気にはなれなかった。

場所は公園。

入り口に車とバイクを止め、僕たちはベンチにすわっていた。

( ゚∀゚)「俺はジョルジュ」

川 ゚ -゚)「私はクーだ」


224 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:32:28.02 ID:hoKdVAdP0
男と女性が名乗る。僕たちも答える。

( ^ω^)「内藤ホライゾンですお。ブーンって呼んでくださいお」

('A`) 「…ドクオです」」

(´・ω・`)「ショボン」

( ゚∀゚)「…そうか。そしてあの娘は…」

( ^ω^)「…ツン、ですお」

ツンのあの姿。もしかしたら間違いかもしれないという発想をすべて捨ててしまっている
自分に、背筋が凍った。

あれはツンなんだ。

認めてしまえば、もう引き返すことは出来ないのだ。

(´・ω・`)「あなたたちは何者なんですか?」

ショボンが問う。もっともな質問だった。

スティンガーミサイルにせよ、M92にせよ、とても一般人がもてるような代物ではない。


225 名前: 2軍選手(新潟・東北) :2007/03/18(日) 19:33:51.73 ID:GJVyrFuBO


226 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:35:25.37 ID:hoKdVAdP0
いったい、この男ーーージョルジュと女性ーーークーは一体何者なのか。

( ゚∀゚)「…俺たちか」

川 ゚ -゚)「私たちは」

( ゚∀゚)「防衛省技術研究本部陸上技術開発班の者だ」

(;'A`) 「…防衛省…?」

( ゚∀゚)「自衛隊の装備品についての技術的調査研究、考案、設計、
     試作、試験と、自衛隊において必要とされる事項についての科学的調査研究を行うところさ」

川 ゚ -゚)「まぁ、もともとは私もジョルジュも陸自の自衛官だったわけだが」

( ゚∀゚)「訳あって技術研究本部…技本に転属になった」

(´・ω・`)「…そして、その訳というのが…」

( ゚∀゚)「……そう、あの娘、ツンちゃんさ」

(;^ω^)「…!!」

そうだ、この人たちならツンのことがわかるかもしれないんだ。


227 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:37:44.40 ID:hoKdVAdP0
ツンのあの姿。あの頭に響く声。

(;^ω^)「ツンにはなにがあったんだお!?あの姿は何なんだお!?
       ……あ、あんたたち、知っているなら話してくれお!」

( ゚∀゚)「…」
川 ゚ -゚)「…」

(;^ω^)「…お願いだお…!!」

(;'A`) 「…」

(´・ω・`)「…」

沈黙が流れる。

228 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:38:09.56 ID:hoKdVAdP0
ジョルジュとクーはお互いに顔を見合わせたあと、ひとつため息をついた。

( ゚∀゚)「…まぁ、お前らには知る権利があるよな」

ただ、とジョルジュは続けた。

( ゚∀゚)「覚悟はいいか?これからどうなるかは判らない…そう、それこそ」

そこでジョルジュは話を止める。そして順番に僕らの顔を見て、こう言った。

( ゚∀゚)「お前たちはツンちゃんを殺さなければならないかもしれない」

……

風に吹かれた空き缶が転がって音を立てた。
それはころころと転がって、僕の足に当たった。



229 名前: fushianasan(群馬県) :2007/03/18(日) 19:38:46.09 ID:0sAdvwUS0
支援

230 名前: 2軍選手(新潟・東北) :2007/03/18(日) 19:39:21.97 ID:GJVyrFuBO
私怨

231 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:40:05.07 ID:hoKdVAdP0
*

ツンを、殺す…?

僕が?

あの…ツンを…?

無理もない、という顔をしてジョルジュは返事を待たずして話を続けた。

( ゚∀゚)「…十八年前、技本は一つの最新兵器を開発した」

川 ゚ -゚)「冷戦の最中から開発されていたんだが、結局完成したのは新冷戦の終結間際のことだった」

( ゚∀゚)「技本が開発したのは、『人造細胞』と、呼ばれるものだ」

(;^ω^)「人造、細胞…?」

( ゚∀゚)「生命は細胞を単位に構成されている。細胞から出来ていることが生命の絶対条件だというやつもいる。
    その、細胞を、技本は人的に作り出すことに成功したんだ」

(´・ω・`)「馬鹿な!」

人造細胞?人が細胞を作るだって?

言葉が出ない。そんなことが可能なのか?


232 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:40:55.83 ID:hoKdVAdP0
(;´・ω・`)「そんなこと…出来るはずが…」

川 ゚ -゚)「それが出来たのさ」

( ゚∀゚)「人造蛋白質から細胞に進化させる際に、太陽の黒点から発生する放射線を利用した。
    そのことで、蛋白質は人造細胞に昇華できたのさ」

(;´・ω・`)「……」

( ゚∀゚)「そして、人造蛋白質の生成段階で当時の研究者は思いついたんだ。
    細胞を、炭素ではなく珪素で構成することを」

よく、意味がわからない。

炭素と珪素が違うだけでそんなに違うものなのか?

('A`) 「…炭素と珪素で、いったいどう変わるんですか?」

ドクオが僕の考えを代弁する。


233 名前: fushianasan(東海) :2007/03/18(日) 19:43:01.08 ID:I/BQiPU4O
支援

234 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:43:10.35 ID:hoKdVAdP0
(´・ω・`)「大違いさ」

(;^ω^)「ショボン…」

(´・ω・`)「地球上の生物は炭素を土台とした有機化合物から進化したものがすべてだ。
     珪素を土台に鉱物結晶が複合して有機的な細胞がつくられたとしたら…」

一瞬の間。話しているショボンも信じられないような顔をして続けた。

(´・ω・`)「…それは、金属生命だ」

( ゚∀゚)「…正解だ。お前、頭いいな」

(´・ω・`)「…」

金属生命。

信じられない。

何かの漫画や映画じゃないと出てこないような話だ。


235 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:45:40.61 ID:hoKdVAdP0
( ゚∀゚)「…話を続けようか。細胞は細胞分裂を繰り返して成長する。そのことを利用して、
    炭素生命と金属生命のハイブリッドを試みたんだ」

川 ゚ -゚)「そのために三人の試験管ベビーを用意した。そして、試験的に人造珪素細胞が移植された。
     人造細胞A、B、C、とぞれぞれ名前をつけてな」

(´・ω・`)「…そんな生命倫理に反したことを、この国はやってたんですか。大体何のために?」

( ゚∀゚)「…お前らが思っているほどこの国はきれいじゃないんだ。俺も知らされた時は驚いたよ。
     何のためにだって?わかんねぇよそんなの。好奇心から止められなかったんじゃねぇの?
     防衛省管轄とはいえ、技本は研究者の集まり。科学者とか研究者ってのはそんなもんじゃないのか?
あのアインシュタインだって、自分の研究の成果が核兵器に転用できることを知ってたんだぜ」

(´・ω・`)「…」

川 ゚ -゚)「だがやはり反発はあった。人造細胞の情報を仕入れた公安が警察とともに技本を強襲した。
     技本には国防上の理由という建前があったが、やりすぎだったんだ」

(;^ω^)「そりゃあ…やりすぎにも程があるお」

( ゚∀゚)「…と、まぁそのゴタゴタの中で人造細胞A、Bは確保され廃棄処分になったわけだが…。
     人造細胞Cの行方が判らなくなってしまったんだ」

川 ゚ -゚)「公安や警察が捜索してもCは結局発見されなかった。技本は再編成され今の姿に
     なった。今の技本は、人造細胞の発見、対処に全力を注いでいる」


236 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:46:52.35 ID:hoKdVAdP0
( ゚∀゚)「人造細胞は技本がこの世に残しちまった負の遺産なのさ。
     で、時間は進んで今に至るわけだが。
     ……ふぅ、ちょっと休憩するか、それ、食えよお前ら。」

(;^ω^)「…」
(;'A`) 「…」
(´・ω・`)「…」

手の中のカロリーメイトを見る。
おなかは空いているのだがあまり食べたくない。でも今は、食べるしかない。

( ^ω^)「…食べるお」

( ゚∀゚)「おお、食べられるときに食べておかないと後で後悔するからな」

悴んだ手にカロリーメイトの袋を開けさせるのは大変だった。
クーが買ってきてくれたお茶は、冷え切った体に染み渡った。


237 名前: 2軍選手(新潟・東北) :2007/03/18(日) 19:47:16.23 ID:GJVyrFuBO
試演

238 名前: fushianasan(東海) :2007/03/18(日) 19:47:36.86 ID:I/BQiPU4O
支援

239 名前: 新宿在住(東京都) :2007/03/18(日) 19:47:44.16 ID:tRwTyx7y0
wktk!

240 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:48:32.93 ID:hoKdVAdP0
( ゚∀゚)「…さて、話を続けようか」

ジョルジュは飲み終わったお茶の空き缶をゴミ箱に投げ捨てながら言った。

( ゚∀゚)「今日、お前らの学校で殺人事件があったよな」

(;^ω^)「…!」
(;'A`) 「…!」
(´・ω・`)「…」

( ゚∀゚)「ペニサス伊藤先生。どうも怪事件だってんで、検死んとこに行って死体を調べさせてもらったのよ」

(;^ω^)「…」

( ゚∀゚)「彼女の心臓から発見された弾丸、あれを見て驚いた。
    ……あれは、資料にあった人造細胞が作り出す弾丸だ。いや…正確に言えば、機関銃に
    進化する前の不完全な弾丸だが」

まったく驚いたぜ、と、ジョルジュは再び続けた。

(;^ω^)「ちょ、ちょっと待つお!ってことは…ツンは…」

もう自分でもわかってるんだろう。

信じたくはない。絶対に信じたくはない。


241 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:49:51.12 ID:hoKdVAdP0
だけど、あのツンの姿…ジョルジュたちの話が本当だとすれば、

ツンは、ツンは……!

川 ゚ -゚)「ああ。間違いない。彼女が人造細胞Cだ」

(;^ω^)「そ、そんな…!」
(;'A`) 「…ツンが…」
(´・ω・`)「…」

確かに、僕はツンの生まれた故郷を知らない。

ツンは、僕が小さいときに近くに引っ越してきたのだ。

ツンから出身地を聞いたこともない。

( ゚∀゚)「人造細胞はもう発動してしまった。実験体だったからいつ発動するのか皆目検討がつかなかった。
     それが、たまたま今日だったわけだ。
     人造細胞Cにプログラミングされているのは、破壊と殺戮。
     …ったく世も末だったよなぁ!?そんなプログラムが許されるなんて」

川 ゚ -゚)「実際に本物を見て判った。進化の初期段階だったからさっきはなんとかなったが…
     これ以上進化してはもう止められない。あの火力…これ以上、進化させるわけにはいかない」

( ゚∀゚)「被害が広がらないうちに、Cを止める。そのためには、人造細胞に乗っ取られた彼女を…
     場合によっては殺すしかない…!」


242 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:50:56.65 ID:hoKdVAdP0
(;^ω^)「……そんな!ツンを…!」

ツンを、殺すだって?

そんな…

いつもいっしょにいたあのツンを?

人造細胞だかなんだかわからないもののために?

なんでだ。何故ツンなんだ。

手に持った空き缶がペキペキと音を立ててつぶれる。

そのとき、ジョルジュたちが乗っていた車の無線機から、雑音と共に声が流れ始めた。

『ザーー…こちら横須賀基地!停泊中の護衛艦隊と米艦隊が何者かに攻撃を受けている!
 繰り返す!!停泊中の護衛艦隊と米艦隊が何者かに攻撃を受けている!』

ジョルジュとクーが反射的に無線機に走る。

声と雑音の後ろで複数の爆発音が聞こえた。
あの無線機の向こうは戦場なのだと、つぶれた空き缶を持ちながら僕は思った。


ーーーーーー第五話「人造細胞」


243 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 19:56:39.42 ID:hoKdVAdP0
これで、第五話は終わりです。

支援、wktk、どうもありがとうございました。

244 名前: 2軍選手(新潟・東北) :2007/03/18(日) 19:57:10.86 ID:GJVyrFuBO


245 名前: fushianasan(東海) :2007/03/18(日) 19:57:44.06 ID:I/BQiPU4O
乙!

246 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 20:00:08.70 ID:hoKdVAdP0
次に投下出来るのは二、三日してからになると思います。

247 名前: fushianasan(東海) :2007/03/18(日) 20:03:19.98 ID:I/BQiPU4O
了解しますた

248 名前: fushianasan(群馬県) :2007/03/18(日) 20:03:29.29 ID:0sAdvwUS0


249 名前: 理学部(東京都) :2007/03/18(日) 20:05:29.46 ID:/iDzpDbL0


250 名前: 絢香(福岡県) :2007/03/18(日) 20:05:46.59 ID:2/Ip6+kl0

wktkしてる

251 名前: グラドル(catv?) :2007/03/18(日) 20:11:04.89 ID:kH+LaYxw0
乙だねー

252 名前: 黒板係り(コネチカット州) :2007/03/18(日) 20:35:54.56 ID:5VBr4lX5O
しぃだからCなのね

253 名前: 黒板係り(コネチカット州) :2007/03/18(日) 21:56:45.70 ID:Yuusgf0WO
遅くなったが乙!!!
次の投下までwktkして待ってるw

254 名前: 果汁(アラバマ州) :2007/03/18(日) 22:06:21.47 ID:cLtInWQV0
otu

255 名前: 渡来人(千葉県) :2007/03/18(日) 22:10:30.08 ID:hoKdVAdP0
あ、やべwwwミスってるww

>>242

ーーーーーーー第五話「人造細胞」完

です。


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